『 ごはん まだ〜〜〜? ― (2) ―  』

 

 

 

 

   カチャ カチャ ・・・ トントン ・・・

 

「 え・・・っと。 合い挽き肉は ギリギリまで冷蔵庫、と。

 う〜〜ん ・・・ 解凍 できてるはず だよな? 」

 

     パタパタパタ  ―  

 

茶髪氏は エプロンを翻しキッチンを右往左往している。

 

  そう。 ジョーは めっちゃくちゃ張り切っているのだ。

 

「 ふっふっふ〜〜〜  ムカシながらのハンバーグ だぞ!

 チビ達〜〜 お前らに 昭和のお家・ハンバーグ を食わせてやる。

 これはな お前らのお母さんだって 張大人だって

 知らない ハンバーグ なんだからな〜〜 」

 

タマネギ やら ニンニク、 途中で思い出しシイタケも

野菜庫から追加で取りだした。

 

「 ・・・ 考えれば 施設の寮母さん達ってスゴかったよなあ〜〜

 限られた予算と時間でさ〜 毎日 ゴハン、作ってくれてたんだもん。

 ・・・ うん  それなりに美味しかったし ・・・ 」

 

ジョーはしみじみ・・・ タマネギを見つめている。

 

「 ぼくの ・・・ 原点の味 かもなあ 〜〜

 いやあ へへへ  ぼくの < お袋の味 > は  フランの料理だけど さ 

 

さあて 始めるか ― と 彼は玉ねぎの皮と剥き始めた 時。

 

  「 ― ただいま。   あれ?? 父さん ?? 」

 

ひょい と すばるがキッチンに顔を出した。

 

「 お すばる〜〜 お帰り。 早いな〜〜 」

「 あ〜〜 晩飯 つくらんとな〜 って 部活早退。

 父さんは??  えらく早いお帰りじゃん 」

ジョーの息子は 父と同じ色の瞳で彼の父親をしげしげと見つめている。

 

     ・・・ あ〜〜〜 コイツってば。

 

     チビの頃は いっつもにこにこしてて さ。

     < いつもにこにこ・すばる君 > って

     どこでも人気絶大 だったよなあ・・・

 

     くるくるクセッ毛で 甘えん坊でふっくらしてて さ。

     チョコとか大好きで  ふふふ・・・

     そうそう いっつもフランのスカートの裾に

     へばり付いてたっけか・・・

 

今度は 父親の方が息子を茶色の瞳でしげしげと見つめてしまった。

 

「 ?  なに?  俺の顔に ナンかついてる? 」

「 あ いや ・・・ なにも。 」

「 ??  ね〜 おとん。 もしかして・・・

 会社 クビになったの?? 」

「 ! 違うぞ。 妻が留守ですから って 半休を取ったんだ! 」

「 え〜〜〜〜  なんか ひで〜理由じゃん?

 育休の時期とちゃうで?  俺ら もう中学生だし 」

「 まあ たまにはいいじゃないか。

 晩飯は 父さんの 特製・ハンバーグ だぞ〜〜 」

 

    「  え   」     すばるが 固まった。

 

「 『 え 』 ってなんだよ〜〜〜  『 え  』 って ??? 」

「 ・・・ あ   あ〜〜〜〜    いや  そのゥ〜〜

 ― それ 食べれますか ? 」

「 当たり前だ!  お前たちが生まれる前は この家には

 食事当番 があって み〜〜んなが順番に晩飯 作ってたんだ ! 」

「 あ〜〜  ほとんどは 張伯父さんが作ってたんだろ? 」

「 ・・・ ま あ そんな時もあったけど ・・・ 」

「 チン しようぜ  父さん。   ウマイの いろいろあるんだ。

 母さんが冷凍庫 満杯にしてたし〜〜 」

「 もう作り始めてる。   手伝えよ すばる。 」

「 いいけどぉ〜〜〜  なんだっけ はんば〜ぐ? 」

「 そうさ。  タマネギのミジンをやってるし〜 

「 え。  ・・・ ソレ ミジン切り なの?

 千切り以前 かと思った 」

「 ミジン切りだっ 」

「 父さん ちょっと包丁 貸して 」

「 ・・・ 」

 

    ダダダダダダダ −−−−

 

まな板の上に盛り上がっていた タマネギの切りかけ は 

瞬く間に きれ〜〜〜〜〜な みじん切り にヘンシンしてしまった。

 

「 ほい  お終い 」

「 ・・・ すげ〜〜  」

「 ふ ・・・ これは基本の基。 父さん 包丁の先を

 まな板に付けておかないとダメなんだよ 」

「 はあ  なるほど ・・・・ 」

「 で? パン粉は牛乳に浸してあるんだろ? 」

「 ・・・ は??  ぱんこ・・・? 

「 あ 食パンの残り、いれるのか〜〜  牛乳で柔らかくしといた方が

 いいよ  」

「 あ そうなのか ・・・ 全部一緒に捏ねればいっか・・・って 」

「 え。  タマネギは炒めないと〜〜

 このシイタケとニンジンはつけ合わせ? 

「 ― それも ミジンにして混ぜるつもり で 」

「 ハンバーグ というより ミートローフを目指している?? 」

「 み〜とろ〜ふ?? 」

「 あの。 母さんがよく四角いでっか〜〜いの、焼くだろ?

 熱々を切り分けて皆で食べるじゃないか 」

「 あ  あれかあ〜〜   超デカハンバーグだと思ってた 」

「 ま いいけど ―  俺、タマネギ ささっと炒めるから

 合い挽き肉 だしといて   解凍してあるよね?? 」

「 あ  うん ・・・さっき冷蔵庫に移した 

「 ( はあ〜〜 ) なんとか する。

 あ  豆腐 ある? 」

「 ?? 味噌汁にするのかい 」

「 ち が〜〜う。   ハンバーグにね豆腐入れるとヘルシーだよ 

 量 増えてもカロリー 増えないからね 」

「 へえ ・・・ 豆腐 ねえ ・・・

 味噌汁とか湯豆腐以外にも 使えるんだ? 」

「 スクランブル・エッグ に入れてもウマいんだぜ?

 量 増えるし 」

「 へ〜〜〜〜〜 」

「 ウチの定番だと思うけど?

 え〜〜〜 もしかして気付いてないわけ??? 

 母さんの料理にかなりの確率で 豆腐、入ってるぜ 」

「 え ・・・あ そ そうなのか 」

 

    ささささ    ぎゅ ぎゅ ぎゅ −−−

 

すばるは手早く そして 手際よ〜〜く ボウルの中の

挽肉 炒めたたまねぎ ニンニク パン粉 卵 なんかを

混ぜ合わせている。

 

      へ ・・・ え ・・・・?

 

ジョーは なんだかひたすら感心して眺めてしまった。

 

      ・・・ あ〜〜  コイツ、ってば

      チビの頃から 料理好きだったよなあ

 

      おままごと時代は もっぱらお母さん役で

      < ごはん > 作ってたし。

 

      そうそう 6歳の誕生日に

      マイ・包丁 を買ってやったっけ・・・

 

      キッチンに一緒に立つとさ

      じ〜〜〜〜〜〜っと ぼくの手元、見てたなあ〜

 

 いつの間にか 父と息子の立ち位置は逆になり ―

フライパンを扱う息子の側で ジョ―は やたら感心して

その手際を眺める  ―  ことになっていた。

 

     ジュワ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「 あ〜〜 ソースだけど。 いつものヤツで いい? 」

「 あれって 市販のソースだろ? 」

「 !  あのね 父さん。  あれは焼いた肉汁に

 ソースとケチャップ、 醤油少々 で煮詰めてつくるウチのオリジナル 」

「 あ そうなんだ?  

 あ〜〜 だから どっこでも食べたことのない味なのか〜 」

「 あのね〜〜    ・・・ ああ もういいよ。

 そうだ 大根 ある? 」

「 え ・・・ っと? ― ああ 半分だけど残ってるぞ 」

ジョーは 野菜庫の中から大根を取りだす。

「 なににするのかい? 味噌汁? 」

「 ちゃうよ。 それ おろして 」

「 ・・・ へ? 」

「 これで! すりすり〜〜〜 する! 

 熱々ソースとおろし大根、 一緒にすると激ウマなんだ。 

 

     カラン。  コトン。 

 

卸し金 と ボウル が ジョーの前に押し付けられた。

「 へ え・・・  あ 大根オロシ かあ 

 いつもウチでやってないよな? 」

「 ・・・ あ〜  やってるんだけどぉ〜〜

 父さん 帰り遅いからさ〜 おろしソースは俺らで 

 食べちゃうんだ  

「 あ そうなんだ  ・・・ 知らなかった ・・・ 」

「 まあ 今晩 しっかり味わってよ。

 えっと〜〜 付け合わせは 春キャベツ・サラダにすっか。 」

「 きゃべつ?  こっちも千切りか 」

「 いや  春キャベツだからふつ〜に手で千切っといて。 

 こんくらいの大きさ 」

「 わかったよ  へえ ・・・ 」

「 そんで!  この人参ね うす〜〜〜い拍子切り! 」

「 ひょ ひょうし きり?? 」

「 あ〜〜   ・・・ こうやって切って! 」

 

   タンタンタン −−−  

 

向こうが透けそうなニンジンの拍子切りがたちまちまな板の上に出現。

「 すげ・・・ 」

「 これとキャベツと混ぜてさ〜  オリーブオイル 塩・コショウ 

 そして レモン きゅ〜〜 !

 ウマいぜ〜〜〜  ハンバーグのソース つけてもいいし 」

「 あ な〜るほど ・・・ う〜〜ん 」

ジョーは ひたすら息子の < 指揮命令 > に感心しつつ

素直に作業に従事している。

 

 

    ただいまあ〜〜〜    玄関で疲れた声が聞こえた。

 

「 腹 へったぁ〜〜〜〜〜 」

 

  ドタ ドタ ドン。    すぴかが入ってきた。

 

「 今晩 なに 」

「 お帰り〜〜 すぴか!  今晩はね ハンバーグ だよ!

 父さんの 昭和のハンバーグ さ 」

「 え 」

「 ・・・ すぴか〜〜〜 お前まで  『 え 』 か・・・ 」

「 あのう ・・・ ソレってふつ〜の はんばーぐ? 」

「 オレが 監修 だから。 安心しな 

「 わっほ〜〜〜〜 !!! 

 ちょい待ってて!  そっこ〜〜〜でシャワーしてくっから 」

 

    ダッ −−− !  ジョーの娘は 加速そ〜ち で消えた。

 

「 お〜〜い 洗濯モノ ちゃんとだしとけよ〜〜 」

「 りょ〜かい〜〜〜 」

 

       ・・・ あは ・・・

       やっぱ 仲 いいんだな〜〜

       ― けど 

       どっちが息子か わかんないぜ 

 

       ま いっか。 これが ウチ だもんなあ〜

 

ジョーは 速攻〜で味噌汁を温めつつ にんまりしていた。

( ジョーでも 定番の味噌汁くらいはつくれるのだ! )

 

   「「「 いっただっきまあ〜〜〜す 」」」

 

三人で熱々のハンバーグ、キャベツサラダ  ごはん 味噌汁 の

晩御飯を囲んだ。

 

「 ・・・ん〜〜〜ん   このはんば〜ぐ  まあ なかなか そこそこ 」

「 え すぴか??  本当かい 」

「 ウン。  この味もいいんでね?  ん〜〜〜 」

ジョーの娘は ばっくばっく大口をあけハンバーグを食べてゆく。

「 そ そうかい?? すぴか〜〜 ああ 嬉しいなあ〜〜 」

「 ― すぴか。  父さんに甘すぎ。 」

「 んん? い〜んでない ウマければ〜〜 ああ じゅわ〜〜〜っと

 肉とタマネギがあ〜♪  あ このサラダ まだある? 」

「 おう。  これ 全部いいぜ〜 」

「 めるし〜〜〜〜 」

すぴかはボウルに残っていたキャベツ・サラダを ほとんど全部

自分の皿に盛った。

「 へえ ・・・ まあ たくさん食べろ 」

「 うん!  おと〜さん コレ また作ってね〜〜 」

「 おう いいとも(^^♪ 」

 

ムスメはいつもお父さんに優しい・・・

というか 腹ペコ・すぴか は がっつり肉が食べたかっただけ  らしい。

一方 ジョーの息子は ・・・ 一口 一口 ゆっくり咀嚼。

「 お父さん。 これ パン粉意外のもの 入れた? 」

「 あ〜 ちょい足りなくて ・・・ 今朝のこったパン いれたけど 」

「 ふうん ・・・ いいけど。 もっと細かくしとかないと〜 」

「 あ    ご ごめん ・・・ 

 な なあ すばる〜 おろしソースがさ〜〜 さっぱりして美味しいぞ 

「 ああ うん。 あのね 父さん。

 大根を卸す時は チカラ任せにごりごりやってもダメ。

 こう〜〜〜さ 卸し金に水平にあてて ぐり〜〜んって回すよ〜に 

「 あ ご ごめん ・・・ あんましやったこと なくて 」

「 今度 練習しとけば?  母さんも喜ぶし 

 母さん 大根おろし、好きだぜ 」

「 え そ そうかい???   それじゃ 早速〜〜 やるぞ! 

 フランにとびきり美味しい大根卸し、たべてもらお(^^♪ 」

「 ・・・ ふ ・・・ 大甘だな ・・・ 」

「 え なに??  」

「 い〜〜や なんでもあ〜りませんって ・・・

 うん  ま  昭和のハンバーグ  も  なかなか そこそこ 」

 

「 あ〜〜〜〜 ごっちそ〜〜さまあ〜〜〜 

すぴかが 空っぽになった食器類の前で手を合わせた。

「 おう どうだった? 」

「 おと〜さん、 んま〜〜〜〜!  こういう単純な味、いいよね〜〜

 サラダもさ〜〜 シャキシャキ歯ごたえあって いかった 」

「 そっか〜〜〜 また作るな! いつでもリクエストしてくれ〜〜 」

「 ・・・ あ〜〜  たまに でいいから。  ね お父さん。

 あ! アイス たべてい〜い? 」

「 おう いいぞ。 デザート、作れなかったからな〜〜」

「 わい♪  ん〜〜〜っと 」

すぴかは 食器をシンクに運ぶとついでに冷凍庫から

アイス・バー を取りだしてきた。

「 いっただっきま〜〜す☆   ガリガリ〜〜〜  く〜〜〜ん♪ 」

「 あれ それでいいのかい? チョコ・ミント とか

 ラム・レーズンとかの大カップ、あるだろ? 」

「 あたし〜〜  甘いのは さあ〜 後味悪くて さ。 

アイス・バーなら すっきり〜〜〜 」

 

   バサ。    アイスを齧りつつ彼女はテーブルにノートを拡げた。

 

「 ? すぴか ここで勉強するのか? 」

「 へ? あ〜〜 宿題。 さささっと片づけるのに キッチンって

 適当に煩くてちょうどいいんだ〜  さて と・・・ 」

 

   カツカツカツ    ぱらぱらぱら ・・・

 

すぴかは驚くべき速さで 宿題を < 片づけ > 始めた。

 

       え ・・・ 

       な なんかすごい集中度だなあ ・・・

 

ジョーは自分の食器を片すのも忘れ しばし娘の姿を見つめていた。

「 父さん。 使った食器、食洗器にいれといて。

 すぴか〜〜〜 食器類の片づけ 頼むぜ〜〜 」

「 〜〜〜 で ・・・っと。  ・・・あ? 

 ああ すばる。 おっけ〜〜〜 任せといて 

「 おう。   鍋やフライパンはやるから さ 

 じゃ な〜〜 お休み〜〜 」

「 あ〜  お休み〜〜〜 」

すぴかは もう教科書とノート ( と アイス )に没頭していて 

手だけ上げて ひらひら・・・ 振った。

 

「 ・・・なあ  すぴかっていつもキッチンで宿題するのかい 」

「 さ〜あ たのしい鍋 磨きっと♪   

 ・・・ へ? なに 父さん 」

「 あ〜 だからさ 宿題は ここでやるのかい 」

「 ここだと集中できてすぐに終わるんだと。

 い〜んでね? 皆 それぞれのペースがあるんだし 」

「 そりゃ そうだけど ・・・ すばる は? 」

「 俺? あ〜 鍋磨きしてすっきり☆ 風呂入ってすっきり☆

 あとは が〜〜〜っと片づける さ 」

「 ・・・ ふうん  ま いいけど 」

「 お〜〜し 磨くぞぉ〜〜〜〜  

 あ 父さん 先に風呂 入っとけば? 

 もうやるコトないんだろ。  」

「 え あ  まあ な ・・・ 」

「 へへ〜〜 いつもは 母さんといちゃくちゃしてる時間なのにね〜 」

「 す すばる〜〜    お 親をからかうな 〜〜 」

「 へ へへ〜〜   ま お仲のよろしいこって★ 」

「 お  おう ・・・

 あ! 明日の弁当! お父さんが作るから! 」

「 ・・・大丈夫? 」

「 やる! これは お母さんとの約束だ! 」

「 ふ〜ん  そんなら 炊飯器 セットしとくの、忘れるなよ?

 ・・・ お握り弁当 だろ? 」

「 ― 当たり ・・・ ウマくてボリューム っての

 作ってやるから!! 」

「 へいへい 期待してまっせ〜〜〜

 さあて あとはフライパンの手入れ っと 」

すばるは 実に楽しそう〜〜に 調理器具を磨いたり 拭きとったり・・・

< ジャマしないでください > のオーラを漂わせつつ

楽しいひと時 を過ごしていた。

 

「 ・・・ あ じゃ ・・・ 先に 風呂 入るわな 

「 あ〜 〜〜 」

 

   ふんふんふ〜〜〜ん♪   

 

息子のハナウタを聞きつつ ジョーはバス・ルームにむかった。

「 ・・・ はあ〜〜  コドモってあっという間に 育つんだなあ

 お。  すぴかの洗濯モノ、 大丈夫か 」

汗ぐちゃ ドロドロ・・・ が 散らばっているのでは と

ジョーは おそるおそるランドリー・ルームを覗いた が。

 

「 ―  あれ ・・・? 」

 

きっちり片付いて 床には水滴ひとつ残っていない。

洗濯機の中に きちんとすぴかのユニフォームらしきモノや タオル

靴下なんぞが 入れられていた。

 

「 へ え 〜〜〜   あ やっぱ女の子ってことか? 

 ・・・ およ?? 」

 

洗濯機の奥のスペースには すばるの制服のシャツが掛かっている。

襟と袖口が 濡れていた。   部分洗いは 済ませている らしい。

これで洗濯機に入れれば シャツはすっきり真っ白 になるってことだ。

 

「 へ え〜〜〜〜〜〜   アイツ 超〜〜〜〜〜 マメ男だなあ〜〜〜

 ぼくなんて 制服 ・・・ 寮母サンに剥ぎ取られて渋々着替えてたっけ 」

 

ジョーは 妙〜〜に感心して 脱衣所に入ったが。

「 あ。  制服ってば。 ―  防護服って。 どうなってるんだっけ??

 ここしばらく使ってない けど 」

・・・ まあ それはそれでイイコトなのだが。

「 あれって 特殊な洗剤で洗うんだよなあ・・・

 アイツらがいない時に洗わんとなあ ・・・ フランに相談だな 」

 

   ふ〜〜〜〜〜〜〜  ・・・・・

 

 ザバ −−−− ン  ・・・ 湯船に首まで浸かった。

 

「 ・・・ あ〜〜〜〜〜  いい なあ〜〜〜〜  ごくらく〜〜〜〜  」

 

 

 

           ****************

 

 

 ― 場面は変わりまして 

 

 

   りーーーん   ゴ―――― ン ・・・

 

劇場の大スピーカーから 終演のチャイムがゆっくりと響きはじめた。

「 お疲れさまあ〜〜〜〜 」

「 ひゃあ ・・・ あ〜〜 

「 ・・・ いったぁ い ・・・ 」

「 あれ 大丈夫?? 」

 

緞帳が完全に降り 舞台がすっかり暗くなると ―

ダンサー達が どたどた ・・・ 楽屋に戻ってきた。

 

「 ふう 〜〜〜〜 

 

  バタン ―   フランソワーズは 最後に楽屋に戻ってきた。

 

「 あ お疲れさまで〜〜す 」

「 お疲れ様です〜〜  あ ユミコさん、大丈夫? 足 ・・・ 」

「 はい〜〜  なんとかもちました! 」

ジプシーの踊り を 情熱的に踊った 同年輩の仲間が

に・・・・っと笑った。

 

      ・・・ でも痛いってことよね

      すごいわ  ほんとうに ・・・

 

「 わたし も〜〜〜〜 ダメだわあ〜〜〜

 やっぱもう若くないんだ〜〜〜って ひしひし ・・・ 」

 

ボスン ・・・ !  椅子に座り込むと フランソワーズは

毟り取るみたいに ポアントを脱いだ。

 

「 やあだ もう〜〜 フランさんってばあ〜 」

「 あら 立派なオバサンよ。

 なにせ〜〜 中坊の息子とムスメがいるんですからね 」

「 あ もう すぴかちゃん 中学生?? うわ〜〜〜

 バレエ 続けてるんですか? 」

「 う〜〜ううん   あのコ お姫さま は 趣味じゃないのよ。

 今 バスケに填まってるわ 」

「 あら〜〜〜〜 もったいない〜〜〜 

「 う〜〜ん 踊り って雰囲気のコじゃないから 」

「 そっかぁ・・・・ あ〜〜〜 あたしも トシとったってことか 」

「 な〜に言ってるの。  情熱的なジプシーさん 

 あれを踊れるのはユミコさんだけだわ 」

「 ・・・ メルシ、フランソワーズ さん ・・・ 」

 

もう そんなに若くはない二人は に ・・・っと笑い合う。

二人ともそれなりのキャリアと 山ほどの苦労を積んできたのだ。

解りあえる仲間がいるのは とても幸せなこと・・・

 

「 ま あとは帰ってからの県民会館 でラストね 」

「 ですね〜〜  あ〜〜 ウチのムスコの運動会と

 バッティングしなくて ほんと〜〜 よかった ・・・ 」

「 あ〜 その季節かあ  ユミコさんとこの息子さんは小学生でしょ 」

「 そ〜です。  サッカーとゲームしか頭にないみたいで 」

「 バレエ・ダンサーには 興味ないの? 」

「 全然。 」

「 でもね オトコノコは < 化ける > から。

 突如 踊りに目覚めるかも  です。 」

「 う〜〜〜ん どうかしら ・・・ 」

「 ま  本人次第  だわねえ 」

< お母さん > ダンサーは ちょっとほろ苦い笑みを交わした。

 

「 フランソワーズさんのトコ、もう中学生だから心配 ないですよね 」

「 う〜〜ん チビ達は ね。

 ・・・ ウチの場合は ジョーの方が心配 ・・・ 」

「 あ〜〜 あのイケメンご主人〜〜 ステキですよね 

「 ― コドモ達に 迷惑かけてるんじゃないかなあ って 」

「 え〜〜〜  ああ でも ウチもねえ そうかも 」

 

       ふふふ  うふふふ  ・・・・ 

 

「 とにかく 明日はウチに帰れるわね 」

「 えへ ・・・ アタシの方が ホーム・シック かも〜〜 」

 

       ジョー ・・・・

   

       ちゃんと御飯、作ってる??

       すぴか の言うコト、聞いてる?

       すばる の手伝い、してる?

 

       ・・・ うふ  ・・・

       なんか やっぱり。

 

       ・・・ジョーに会いたい  な

 

 

         ( はい ゴチソウサマ(^^♪ )

 

 

Last updated : 05.16.2023.         back      /     index     /      next

 

***********   途中ですが

偶然にも ジョー君のお誕生日 にアップすることになって・・・

かっこいいジョー でなくて すいませんね★

ま だれも読みにこないから いっか ・・・・